■建築研究資料 |
No.189号(2018(平成30年) 8月) |
<概要> | |||||||||||||||||||||||||
本資料は、科学研究費補助金による研究課題「自然風を活用した建築環境技術再興のための基礎的研究(平成14〜17年度)」(基盤研究(A)、課題番号14205086)ならびに「建築外皮と設備の統合化技術構築のための基礎的研究(平成18〜21年度)」(同、課題番号18206063)の中で、風洞実験により検討を進めてきた、自然換気・通風の設計に必要となる建物形状等に応じた平均風圧係数分布を、設計用資料としてとりまとめたものである。 第1章では、研究の背景と目的について記した。 第2章では、乱流境界層風洞を使用した実験方法について示すとともに、実験条件に対応した風圧計測模型の形状と計測点、隣接する模型やラフネスの配置について記載した。なお、模型実験実施にあたり、事前に現場実測結果と風洞実験結果をつき合わせ、風洞実験方法の確認と性能の検証を実施している。 第3章では、下記の多様な条件下における風洞実験により取得した平均風圧係数分布を記載した。
1)集合住宅:長方形平面、特殊平面形状(L、+、コ、ロ、Y、H、ヘ型)
低層(15m)、中層(30m)、高層(45m) 隣棟による遮蔽の影響を考慮するための隣接配置条件(平行、ずれ、T型、傾斜)
2) 体育館、工場:軒高12.5mの陸屋根、片流れ屋根、切妻屋根、寄棟屋根、円弧、等の屋根
形状を有する建物
3) 戸建住宅:平面形状(長方形、L型、等)、軒の出、屋根形状(切妻、寄棟、等)、隣接条件(隣棟配置、地域周辺建物、等)
第4章では、取得した平均風圧係数分布データを使用して検討した、建物規模にあわせた補間による予測方法や、隣棟が及ぼす影響に関する分析結果等について示した。 | |||||||||||||||||||||||||
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